☆From:レンシオ To:依頼主 |
あのぅ…すいませんが、あの貼り紙の依頼主の方ですよね? よろしければ、詳しい話を聞かせてもらえませんか? |
ミルマはレンシオの横でわくわくしながらようすをうかがっている。
そこにいたのは、20代後半の人の良さそうなごく普通の人だった。
彼は、レンシオとミルマが近づいてくるのに気づくと、席を立ちにっこ
りと微笑んで、軽く会釈をした。
☆From:依頼人 To:レンシオ&ミルマ |
あなた方が私の依頼を受けてくださる冒険者の方ですか? はじめまして、私、ザドクというものです。 ・・・あの、つかぬ事をお伺いしますがお二人だけなのでしょうか? あ、いや、冒険者の方々はいつも5人から6人のパーティを組んでいる と聞いたものですから・・・。お気を悪くなさらないでください |
☆From:レンシオ To:ザドク |
いえ、私たちのパーティーの人はあそこのテーブルとそこのカウンターにたむろし
ていますが… 私達は依頼内容を聞きに来たのです。まずは依頼内容を簡単に話していただけませ んか? |
☆From:ザドク To:レンシオ |
はぁ、そうでしたか・・・申し訳ありません。 立ち話も何ですから、どうぞ座ってください。 で、依頼の内容なのですが・・・どうしても救って欲しい少女がいるの です。 この少女です。 (そう言って、少女の似顔絵をテーブルに出す) この少女はどうも不当な理由により監禁されているらしいのです。 |
☆From:ミルマ To:ザドクさん |
ふぅ〜ん。 この女の子、おにぃさんのカノジョ? |
と言いながらも、似顔絵をじっと見るミルマ。
どうやら顔を覚えようとしてるらしい。
☆From:ザドク To:ミルマ |
いえ、違いますよ。私は特にこの少女とは面識はありません ですが!正義感のあるものならばたとえ見ず知らずとはいえ、不当に監 禁されている少女を黙って見過ごすわけにはいかないではないですか! |
いきなり、熱弁をふるい出すザドク。
どうもこの人、頭に血が上ると周りが見えなくなるようである。
そこに、先ほどまでカウンターで情報を集めていたシーアンがやってくる。
☆From:シーアン To:ザドク、ミルマ |
(近寄ってきたが、大声に驚いて、一瞬たじろぐ(^^;) えっと、あんたがザドクさん? 俺はシーアン。こいつらの仲間だ。 剣の腕は立つぜ。 (グレートソードがこれ見よがし(笑)) 少女が監禁されたと聞こえたが、またなんで? |
☆From:ザドク To:レンシオ、ミルマ、シーアン |
とある権力者が、さらわれた異国の人々と知りつつ、観賞用の奴隷を調
達して盗賊ギルドの人身売買に荷担しているらしいのです。 こんな、悪事を許してもいいものでしょうか!! |
またしても、大きな声で熱弁を振るうザドク
周囲の視線がこちらに集中する。
☆From:レンシオ To:ザドク |
ようは救出ですね…
では、詳しい内容と報酬について説明していただけますか? |
☆From:ザドク To:レンシオ |
はい。場所はオランから1日ほど離れたれーべと言う街です。 報酬は全額で3000ガメルです。 何かと準備もありましょうから、前金として先に1/3の1000ガメルをお渡 ししておきます。 どうか、引き受けてもらえないでしょうか。お願いします。 |
☆From:シーアン To:ミルマ |
(盗賊ギルドがらみと聞いて、顔が曇る) おやじが言ってた、やばそうな雰囲気ってのはこれの事か。 ま〜た、盗賊ギルドがらみかぁ。 俺、この前1人殺ちゃったんだよなぁ・・・。
(ミルマの方を見て) |
珍しく顔の曇ってるシーアンを不思議そうに見ている。
お腹でも痛いのかな?って(笑)
☆From:ミルマ To:シーアン |
もめる? そりゃーもめたらマズイけどぉ… もしザドクさんの言うことがホントならギルドも迷惑してるんじゃないかな。 ともあれ、裏の仕事がこうしてザドクさんによって 公開されちゃってるんだから、ギルドもなんとか収まりをつけないと って思ってるんじゃない?って、ミルマ思うのねぇ。 ミルマたちが行って女の子ひとり連れ出してくる位なら、 ギルドともめることにはならないんじゃないかなぁ。 |
☆From:シーアン To:ミルマ、ザドク |
そうか、それを聞いて安心したぜ。
|
☆From:ミルマ To:ザドクさん |
え、じゃあじゃあ、ザドクさんは助けに行ったんだ! どうだった?女の子はなんてゆってたの? 『閉じ込められてるからたぁすけてぇ〜』って? |
ミルマは冒険談が聞けるかと、わくわくしながら聞いている。
そりゃーもう、目ぇキラキラさせて(笑)
☆From:ザドク To:ミルマ |
いや、私にそんなことができるわけ無いじゃないですか。
実は、最近行方不明になった少女の噂を聞きまして、私の友人が冒険者
の方に調査を依頼したんです。 悪が絡んでいるのなら、許すわけにはいきませんから。 その結果、不当に監禁されてることが分かったらしいのです。 ですが、どうも領主が絡んでいるらしく、調査をした冒険者さんは行方 不明になって、官憲にも取り合ってもらえなかったらしいのです。 |
☆From:レンシオ To:ザドク |
3000?すでに他の冒険者が行方不明になっているような事件で3000ガメル
と言うのはちょっと安すぎる様な気もしないでもないのですが…
(一呼吸置いて) |
☆From:ザドク To:レンシオ |
はっきり言って、私が何らかの物的な利益を得ることはないです。 ですが!私は私の信じる正義を具現するためなら、私自身の持てる力を使ってそれを実現したい! しかし残念ながら私には、みなさんのように荒事に耐えられる力は持っていません。 しかしながら、幾ばくかのお金は持ち合わせています。 そのお金を、自分の信じるものに投じることになんのためらいがありましょう。 財を投じることにより目的が達せられたときの充実感が、私にとって何にも代え難い喜びなのです。 |
☆From:レンシオ To:ザドク |
なるほど…わかりました。 では、先程この絵の女性とは面識がないと言っておられましたが、この人について 何か知っていることがありましたら教えていただけませんか? |
☆From:ザドク To:レンシオ |
と言うことは、引き受けてくださるのですか? ありがとうございます。
残念ながら、監禁されている少女に関しては私は全く知りません。 |
☆From:ミルマ To:ザドクさん |
そのお友達さんはどうしたの?お友達さんも行方不明になっちゃった? |
☆From:ザドク To:ミルマ |
もちろん息災です。 ですが、先のようなことがありましたのでしばらく身を隠すとのことで した 居場所については、全く知りません |
☆From:ミルマ To:ザドクさん |
そう、よかったねぇ。お友達は大切にしなくちゃ。 できれば、お友達さんにもお話を聞きたかったんだけどな。 そのお友達さんが頼んだ冒険者はどんな風に行方不明になったとか、 どのくらいの強さの人たちだったのかとかね。 ザドクさん知らない? |
☆From:ザドク To:ミルマ |
いえ、何も・・・。 彼がそのようなことを調査していることも、冒険者を雇っていることも 知ったのはつい最近、彼が身を隠す直前のことです。 彼は、後を私に託し身を隠したのです。 |
そのころカウンターでは・・・
☆From: ダーナ To:ヘス参謀 |
何だあれは、あれが依頼者みたいだな。 あんな変なのに関わらない方が良いんじゃないか? ファレン師に比べ自分の善行をひけらかして..。 まぁ、私も一応話を聞きに行ってくるか。 |
☆From:ヘルムンス To:ダーナ |
善行をひけらかすというよりは、なにかもっと異質なものを感じますが...
(^^; とりあえず、すこし抑えるよう頼んでみますか。 |
☆From:ヘルムンス To:ザドク |
(ザドク達のいるテーブルに近づいて) ちょっとすいません... あ、私はこのパーティの一員なんでかまわないんですが、話が向こうの テーブルからも聞こえてきましたよ。 そのような微妙な用件だというのであれば、あまり大きな声で話すのは 控えた方が良いかとおもいますよ。 正義は確かになされるべきかもしれませんが、大声で為す正義よりも、 無言で為す正義の方が価値があるというたとえもありますしね。 しかし...財を投じるといっても、失礼ながらあなたのような普通の 市民の方がそれだけの大金、なかなか用意できるものではないとおもう のですが? |
と、言いながら何かを探している感じのヘルムンス。
どうやら、ザドクがファリス信者ではないかと思っているらしい。
しかし、聖印らしきものは見あたらない。
☆From:ザドク To:ヘルムンス |
はぁ。私はどうも周りが見えなくなってしまうタイプのようで・・・。 申し訳ありません。気を付けます。 実は先々代・・・つまり私の祖父が規模は小さいながらも商売に成功し まして・・・。先代でつぶしてしまいましたが・・・ ですから、多少の蓄えはあるのです。 |
☆From:レンシオ To:ザドク |
……え? う、受けるって…?
わ、分かりました。リーダーに言っておきましょう。(^^;
|
ダーナが依頼人の居る卓に移動してきたので
☆From:レンシオ To:ダーナ |
あ、ダーナさん。 すいません、なんだか済し崩し的に、この依頼を受けざるを得ない状況に陥ったか もしれません。 先程から依頼人が大声で演説じみたことを言っていますから内容は大体把握してい ますよね? …この依頼…受けます?
(少し小声になって) |
☆From:ミルマ To:ダーナ |
(少し小声になって) ミルマとしては、依頼人のアヤシさと仕事内容の謎さかげんからけっこう受けた いと思ってるのですがぁ…。 一体どこからあんなハーネス付けたイノシシみたいなまっすぐさ加減が出てくる と思う?ミルマそれが不思議でならないのぉ。そんでもって不思議なことは確か めてみないと気が済まないのぉ。 ねー、受けようよぅ、ダーナの旦那ぁ。 |
ミルマちゃんのおねだり炸裂だぁ!(爆)
☆From: ダーナ To: レンシオ君&ミルマちゃん |
−真剣な顔でレンシオ君と話をしようとした所にミルマが入ってきて。
くっくっく..。(笑いをこらえつつ。) ザクトとその外の仲間のいる方に向き直り。
依頼人!失礼しますが仲間内だけで話がしたいのですが。 |
依頼人の名前はザドクだ、リーダー。
☆From:シーアン To:ザドク |
(ちょっと考えて) 今、思ったんだがよぉ・・・ その女の子を1人助ければいい話なのか? |
☆From:ザドク To:シーアン |
残念ながら、その少女以外の被害者の消息はつかめないのです。 ですから、今はできる限りのことをするのがいいかと思います。 |
☆From:シーアン To:ザドク |
・・・他にも監禁されてるのがいたら、どうするんだ? 助けるんだろ?もちろん。 それに、1人助けたところで、組織的なものなら、元を断たないといけないんじゃな いか? 俺達がたまたま1人助けただけで、満足するのかい? |
☆From:ザドク To:シーアン |
いえ、悪事が一度くじけてしまえば悪人とはいえ、改心して二度と悪事
は働かないはずです。 えぇ、そうに決まってますとも。 |
☆From:シーアン To:ダーナ |
ちょっと・・・ダーナ・・・さん。 (言い方がとてもぎこちない) んー、リーダーって呼ばせてもらうぜ、いいよな? (態度は変わらずでかかった(笑))
(一呼吸置くと、改めて切り出す) |
☆From:ダーナ To:リフォード君 |
まぁ、あの依頼人はあからさまに胡散臭いとは思うよ、 あ、リーダーでもダーナでも好きなように呼んでくれリフォード君。
しかしな、私は前の依頼で信念を持った素晴らしい人と出会ったんだ。 |
☆From:シーアン To:リーダー |
リ、リフォード”君”? (思わず声が上ずる。こんな呼ばれ方をしたのは、初めてだ(^^;;)
リーダー・・・俺の事は、シーアンでいいぜ(^^; |
☆From:レンシオ To:ダーナ |
では、早速私の意見を言わせてもらいますが… あまりにも怪しすぎますよ。それ以上に極めて危険です。 すでに他の冒険者が行方不明になっているんですよ?私たちもどうなるか、分かっ たものではありません。 それに、その危険に見合っただけの報酬もないでしょう?額は一人頭500ガメル に過ぎないんですから。 最終決定はダーナさんにお任せしますが、私は反対です。 |
☆From:ミルマ To:みんな |
ミルマはねぇ、依頼人さんも不思議だし依頼内容も不思議だから受けたいデス。
不思議なこと放っておく手はないよね!みんな。 でも、ザドクさんのお友達がお願いした冒険者はどのくらい腕が立つ人だったの かっていうのがちょっと気になるよねぇ。ミルマたちよりすごい人達だったら、 じゅ〜ぶん注意して準備してかからないとぉ。ミルマたちも行方不明になったり して〜。 |
と言ってケラケラ笑うミルマ(笑)
しゃれになっとらんわい
☆From:ヘルムンス To:ダーナ |
(ザグトには聞こえないくらいの声で) 確かにあの様子はあからさまに怪しいですねぇ。 かれの言葉をすんなり額面通りに受け取るのは危険でしょう。 おそらく、彼の後ろに何かの黒幕がいるか、彼が何か隠しているか だとおもいますね。 問題は、その場合の真の目的は何かですが... (考え込むヘルムンス) |
だから、ザドクだと言っておろう?
これじゃまるで、ゼ○ガディ○だな(笑)
☆From:ジル To:ダーナ |
なにやら、もめているようじゃな。 依頼人の話を聞いただけじゃと(どうやら声が大きかったので聞こえていたらし い)、確かに穏やかな話ではなさそうじゃな。 ワシは細かい事を気にするのは好かん。何か裏があるのならば、その時はその時。 細かい駆け引きや勘繰りはお主らに任せるからの。 |
再び飲みまくりモードに入るジル。
おまいさんは、少しは参加せんか。(笑)
☆From:シーアン To:メンバー |
俺も、細かい駆け引きや勘繰りは苦手なんだよな(^^; (飲みまくりモードに入っているジルを恨めしそうに見る(笑)) 俺の意見だが、胡散臭いの承知で受けたいと思う。 金に成るかならないかは、わかんねーけど、冒険の臭いがするんだよなぁ(笑)。 冒険者は危険を買う職業だもんな。おっと、これはおやじの受け売りだったかな(^^; ? とにかく、さっきはああ言ったが、俺としては、あの話に裏があった方が面白くてい いと思ってる(笑顔)。 結局、冒険者をしてるのって・・・金のためじゃねーんだよなぁ。 ま、俺はそういうつもりだから、後はリーダーにまかせるよ。 |
☆From:ダーナ To:メンバー |
まぁ、とにかくだ依頼人をあまり待たせる訳にはいかん。 この依頼、額面どうりの意味ではないが受けてみようと思う。 危険な匂いがするのは否めないがどんな仕事にも危険は付きまとう。 ならばいっそ初めから危険だと分っていると言う事はメリットでさえある。 逆転の発想だな。 −メンバーの顔をぐるりと見回す。 以上、私の見解だ何か意見はあるか? |
☆From:ミルマ To:ダーナ |
かっこいいぞぅ。旦那! |
☆From:レンシオ To:ダーナ |
…………はぁ (こめかみを押さえて、何やら溜息)
分かりました、ダーナさんが言うのでしたら私は反対しません。 |
☆From:ヘルムンス To:ダーナ&みんな |
それなら、決まりですかね。 確かに一抹の不安はありますが、みなさんそのリスクは覚悟のようです し、ならば私は何もいうことはないです。 |
☆From:ジル To:メンバー |
決まったのならば、行くとするか。 かなり急ぐ依頼なのじゃろ?それならば今日中に出発したいところじゃな。 詳しい話は道中おいおい聞く事にしよう。 |
☆From:レンシオ To:みなさん |
では、依頼人の方にその旨話しておきますね。
|
ついに依頼を受けることを決めた、一行。
遅いよ(笑)
彼らの依頼人への質問責めはまだまだ続く!(笑)
〜序章その3〜fin